ステンレス(Stainless)とはステイン(Stain=汚れ)、
とレス(Less=無い)の造語で、鉄を主成分にクロムあるいはクロ
ムとニッケル等を含んだサビにくい合金です。
1820年代初頭にイギリスの科学者マイケル・ファラデーが鉄に
1~3%のクロムを添加するとサビにくい合金ができることを発見したの
が初めと言われています。(ちなみにファラデーは鉄などの炭素鋼に金・銀・
ニッケルなどの元素を添加する実験を繰り返すことで79種もの合金を
生成することに成功し、サビない金属の先駆者と言われています。)その
後20世紀に入って現在のような組織のステンレスが完成しました。
日本では、新潟県燕市にて昭和2年、欧米への輸出向けとしてステン
レス洋食器が初めて作られました。
その後、優れた特性(美観・耐食性)
から急速に普及し、現在では洋食器の素材として最も一般的なものとし
て普及しています。
その主成分は鉄ですので「絶対にサビない」ということは有りませんが、サビにくいその秘密としてステンレ
スはその表面に
「不動態化被膜を形成」
するということです。
鉄に約11%以上のCr(クロム)を含ませると、鉄が酸化するよりも先にCr(クロム)が酸化し、表面全
体に酸化クロムの膜ができます。この膜は、無色透明でとても薄いので肉眼では識別できません。しかし、この
膜は化学的に安定(化学変化しにくい)しておりとても強固です。
また、緻密で酸素を通さないので酸化鉄(サビ)の発生を防ぎます。この酸化クロム膜は加工・切断などでキ
ズついても、Cr(クロム)が適量(約11%以上)あれば空気中の酸素と結合してすぐ再生します。ただし、
この膜を再生するときにステンレス内部のCr(クロム)の含有率は低くなっていきます。Ni(ニッケル)は
この不動態をもっと形成しやすくする働きをします。
このようにCr、Niの量が多いほど錆びにくくなるのです。
ステンレスの表記は「18-8」(前者18がクロム、後者8がニッケル含有率)のように明記されます。
●クロム … 非常に固い金属で、耐磨耗性、耐腐食性、耐熱性、離型性に優れています。
●ニッケル … 固い中にも柔軟性(ねばり)があり、耐食性に優れている金属です。又、各種メッキの下地メッキに
多く利用されています。このニッケルの含有量を増すことによって、耐食性がよくなります。
1.ステンレス(SUS)とは
不動態被膜を形成
不動態被膜
ステンレス
この被膜が形成されることにより、
サビの発生を防いでいます。
カトラリー豆知識
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